早期教育のメリットとデメリット


pixta_14779680_S
教育熱心な親御さんたちの間では「早期教育」というものが流行っています。新生児や乳幼児などの小学校での本格的な教育指導が始まる前の段階の子どもに様々な教育するというものです。しかし、この早期教育には賛否両論があるようです。今回は早期教育とそのメリット・デメリットについて紹介します。

早期教育とは

早期教育の具体的な理念は「新生児や乳幼児などの脳が柔軟で、知的好奇心や高い吸収能力、順応能力をもっている時期に教育を開始することで脳の活性化を促し、優秀な人間を育てる」というものです。エリート教育や英才教育などに近いイメージがあります。最近ではアスリートなどを目指すための体育会系の早期教育や、音楽家などを目指す芸術系、初等教育の内容を早めにはじめるタイプなど様々な早期教育が考案されています。
早い段階ではじめることで理解が深まり、初等教育が始まったときに苦手意識をもたなくなるので、メリットの方ばかりが目立ちますが、デメリットもあるのではないかという指摘もあります。

早期教育のメリット

早期教育を受けることで得られるとされるメリットはたくさんあります。

脳の働きが活発になる

幼児の脳の働きを活発にすることは早期教育の最大のメリットです。
脳は刺激を受けることで活発になり、幼児期の場合だと刺激脳の発達にも大きく関係するので、早期教育を受けることで「天才」とよばれるような子どもが育ちやすいと一般的に言われています。
また、早期教育は発達心理学や脳科学とも密接な関係にあるため、より高い効果が期待できるといえます。

親子の絆が深まる

早期教育を行おうとすると必然的に親子で過ごす時間が増えます。
早期教育は教室に通って親子で一緒になにかをすることが多いので、親子の絆は深まりやすくなります。

勉強への苦手意識がなくなる

初等教育よりも早い段階で勉強み取り組むので理解が深まり、勉強への苦手意識を持ちにくくなります。
また、勉強をする習慣が身につくので、進学しても勉強への心配が少なくなります。

早期教育のデメリット

メリットがある一方で早期教育にはデメリットもあるのではないかと考える人たちもいます。

脳の働きに影響がでる

早期教育のメリットは脳に刺激を与えることですが、その結果として弊害がでる可能性も示唆されています。
まず、早期教育では「フラッシュカード」という1~100までの数字が書かれたカードを1枚1秒でみせていく方法がありますが、この方法だと得られるのはインプットばかりの一方通行の情報であるため、自分で考える力が育たず自発性や創造性が伸びにくくなる傾向があるほか、「独り言を言うようになる」「キレやすくなる」といった子どもが多くなる傾向もあると指摘されています。

また、早期教育では右脳を重点的に刺激するタイプありますが、右脳を鍛えたことで能力が上がったということを示す研究データが少ない、脳に刺激を与えて鍛えても構造ができるだけで十分には機能していないといった指摘もあります。

子どもにあった教育を

早期教育には賛否両論がありますが、子どもに受けさせる時に気をつけるべき点は「子どもがやりたいと思ったことをさせる」「親子で楽しむ」という二点です。
人はやりたくもないことをやらされるとストレスを感じます。これは子どもでも同じです。子どものうちからストレスを感じると後の人生にまで悪影響をおよぼす可能性があるので、やらせるなら子どもにあったものを選びましょう。また、子どもだけでなく親子で一緒に楽しむことも大切です。親も一緒になって楽しむことで子どもはストレスを感じにくくなり、早期教育はいい思い出になります。親だけが一方的にヒートアップすることのないよう、子どものしたいことを第一に考えましょう。

おわりに

今回は早期教育とそのメリット・デメリットについて紹介しました。特別な教育が親だけがヒートアップして子どもの負担になってしまうことはよくある話ともいえますが、子どもへの影響は計り知れません。しっかり子どもに合った教育を選びましょう。

参考サイト
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A9%E6%9C%9F%E6%95%99%E8%82%B2