子どもにとって絵本は親とのコミュニケーションをとるためのものであり、勉強するためのものとしても大切な存在になります。そこで重要になるのは「いい絵本の選び方」です。今回は子どものためのいい絵本の選び方について紹介します。
絵本の効果
多くの親御さんが自分の子どもに絵本を読み聞かせていると思いますが、子どもに絵本を読み聞かせることは「親子のコミュニケーション」と「情操教育」につながります。
親子にとってコミュニケーションはとても大切なことです。特に生後間もない乳幼児はまだちゃんとした言葉を話せないので、親に絵本を読んでもらうのは言葉を覚えるためにも重要になります。
さらに、読みきかせのときは添い寝をしたり、膝に乗せたりするのが一般的ですが、そのときには「愛情ホルモン」という成分が分泌され、子どもに強い安心感を与えるほか、親にも幸福感を与えます。また、絵本のシーンごとに声色や声に強弱をつけて読んであげることで、情操教育にもつながります。絵本の中のキャラクターに感情移入したり、ストーリーを楽しんだりすることで豊かな感情が身につきます。絵本を読み聞かせることは子どもの将来のためにも、しっかりやってあげるべき行為です。
いい絵本の選び方
絵本の選び方としては子どもの年齢に合わせるのが良いとされています。
0歳児
まだぼんやりとしか目がみえていないので色彩が濃い絵本や、擬音語や単語の少ない絵本を選んであげるのがよいでしょう。また、なんでも口に入れたり、手で触ったりする時期なので、感触が変わった絵本や赤ちゃんが噛んだり、くわえたりしても安全な素材でできている絵本もおすすめです。
1歳児
簡単なストーリーならわかるようになったり、「あいさつ」や「歯磨き」といったしつけを理解したりする時期です。また、好みや興味がすこし明確になる子もいます。少しずつストーリーのあるようなものや、しつけに関する絵本を読ませてあげるといいでしょう。
2歳児以降
2歳児以降は絵本のストーリーもわかるようになり、言葉もわかるようになっているので、色々な絵本を読んであげましょう。また、お気に入りの絵本を繰り返し読むのをせがむこともあります。子どもにとっては同じ絵本を何回も読んでもらう行為は安心感などにつながるので、優先して読んであげるようにしましょう。
絵本の読み聞かせのNG行為
実は絵本の読み聞かせには子どもが本嫌いになったり、不機嫌になったりする「NG行為」がいくつかあります。
質問攻めにする
学校の授業のように登場人物のことを質問したり、絵本の内容について質問したりするのは実はNG行為です。絵本の感想を求めるのもNGです。子どもは読んでもらっている絵本の世界にどっぷり浸かって楽しんでいるのに逐一質問されたり、感想を求められてしまうと現実の世界に急に引き戻されて興ざめしてしまいます。子どものほうから絵本に言及してこないかぎりは、親が子どもに絵本について質問するのは控えましょう。
大人の都合をださない
しつけに関する内容の絵本を読んだり、せっかく読んでいるからといって子どもが眠くなっているのに最後まで読もうとしたりする、「大人の都合」をだしてしまうのはNGです。数回ならしつけに関する内容の本を読んでも効果が期待できるかもしれませんが、だんだんと子どもは絵本を読むことに苦痛を感じるようになってしまいます。また、子どもが眠そうな素振りをみせたら絵本を読むの中断してすぐに寝かせてあげましょう。絵本の読み聞かせも大事ですが、子どもには睡眠のほうがより大切です。無理に読ませるのではなく、次の日などに読ませてあげましょう。
おわりに
今回は子どものためのいい絵本の選び方について紹介しました。最近では色々な工夫がされた絵本が発売されています。子どもと一緒に本屋に行って、お気に入りの一冊を見つけてあげましょう。